新薬開発、医療DX、バイオテクノロジー、介護・ヘルスケアの最新動向。
武田薬品のエンタイビオ(炎症性腸疾患治療薬)の売上は2025年度に1兆円超が見込まれ、米国特許延命(2032年以前のバイオ後続品参入は困難)で当面の崖を回避した。対するアステラス製薬は主力のイクスタンジ(前立腺がん)が2027年に特許切れと米国IRA(インフレ抑制法)による価格圧力という「二重の崖」に直面。後継品「ベオーザ」の売上予測も下方修正され、日本製薬第3位の地位が揺らいでいる。一方、第一三共のADC(抗体薬物複合体)エンハーツは急成長で業界勢力図を塗り替えている。
オゼンピック・ウゴービ・マンジャロ・ゼップバウンド——GLP-1系薬剤が日本市場に本格上陸した。臨床データは最大20%の体重減少と心血管イベント20%抑制を示すが、服用中止で体重が戻るリバウンドの実態は「痩せ薬」ではなく「慢性疾患の長期治療薬」であることを示す。保険財政・製薬業界・食品産業が被る構造的変化を批評的に読み解く。
新薬開発に平均10年・数千億円を要する医薬品業界。武田薬品・大塚HD・アステラスなど主要企業の収益構造と、特許切れ・薬価改定・ドラッグラグという業界の構造的課題を解説する。